22歳の伊藤有希が今シーズン初優勝を飾り、その後第10戦も優勝したことでワールドカップのポイントの差が高梨沙羅と縮まってきています。
これから残り9戦での、飛型点が稼げる伊藤有希とテレマークが課題の高梨沙羅とのワールドカップ世界女王の座を争う戦いが見ものです。
北海道下川町出身、両親はスキー選手
伊藤有希はスキージャンプが盛んな北海道下川町出身の22歳女性です。父は元スキージャンプ選手、母は元スキーアルペン競技の選手でした。
4歳の時からスキージャンプを始め、小学校6年生で大倉山ジャンプ競技場のラージヒルを飛んでいます。
2013年2月に行われたイタリアの世界選手権男女混合団体では、高梨沙羅、伊東大貴らとともに金メダルを獲得しています。2013年4月に土屋ホームへ入社し、葛西紀明選手兼監督の指導を受けながら世界を転戦しています。
高梨沙羅に続く2番手の日本選手
スキージャンプはこれまで高梨沙羅ばかり注目されていて、伊藤有希は高梨沙羅に続く日本選手2番手でありながら注目度は低かったように感じていました。
実際に2015・2016年シーズン終了後は年間総合8位で、表彰台はワールドカップ第3戦で2位となった一回きりでした。しかし今シーズンは開幕戦から連続2位、第5戦では3位と好調を維持していました。
そして迎えた第7戦札幌では、高梨沙羅を抑えてワールドカップ初優勝を飾りました。
ジャンプW杯、伊藤有希と高梨沙羅の女王争い
伊藤有希はその後も好調です。このワールドカップ第10戦を制したことで高梨沙羅のポイントが815ポイント、伊藤有希が732ポイントと急速にその差が縮まっています。
第3位の選手は517ポイントであること、残り試合が9という数から考えると二人の一騎打ちとなる可能性大です。この2人が現在好調で飛躍距離は互角。問題は飛型点です。
葛西紀明張りの素晴らしい空中姿勢を見せる伊藤有希が初の世界女王となるか、またまたテレマークが課題の高梨沙羅が盛り返すか、これ以降の大会が楽しみです。
ライター:kg 編集:moz