10代のころから「妖精」と呼ばれて、スター選手だったマリア・シャラポワは、世界ランキング1位となるなどプロ女子テニス界において長年活躍してきました。
ドーピング問題で15ヶ月の資格停止処分を受けた後の今大会(ポルシェ・テニス・グランプリ)では、異例の主催者推薦での出場となりました。
他の選手からの痛烈な批判の中で、停止処分後もトレーニングを続けてきたシャラポワ選手は世界ランキング36位の選手から勝利を上げました。
今回の推薦出場の件で他の選手の戦意が増すことが考えられ、グランドスラムで勝つことは容易なことではないでしょう。
ロシア人初の世界ランキング1位にもなったマリア・シャラポワ
マリア・シャラパワはロシア国籍のプロ女子テニス選手です。年齢は30歳、身長は188cm、体重は59キロと細身の体で、モデル業も同時に行っています。
2001年4月にWTAツーに初参戦し、2002年4月の草津国際女子オープンテニス大会で初優勝しています。2004年、17歳にしてウィンブルドンで優勝しグランドスラム大会での初優勝を果たしました。
その後も順調に活躍し2005年8月にはロシア女子選手として初の世界ランキング1位となっています。その後はけがのため低迷しましたが、2012年に世界ランキング1位に復帰しました。
2016年6月にドーピング違反が発覚し、禁止薬物を使用したとみられる同年1月に遡って15ヶ月の選手資格停止処分を受けていました。
本来なら下部ツアーからの参戦のはずが、なぜ推薦出場となったのか?
本来、資格停止処分を受けたテニス選手は本大会に出るためには下部組織の予選会を戦って、勝ち上がれば本大会に出るというルールがあるにもかかわらず、マリア・シャラポワが本大会に主催者推薦で出場できたのかが周りを騒がしています。
他のプロテニス選手たちは痛烈にこのことを批判しています。
今、プロ女子テニス界はセリーナ・ウィリアムス、アンゲリク・ケルバー、カロリナ・プリスコバらが世界ランキング1位・2位を争っていますが、新たなスター候補は登場していません。
そしてシャラポワがいた2015年に比べて2016年は各大会において観客数が減少しています。シャラポワの復帰に関して、人気回復を狙った主催者側の強い意向があったのではないかと見られています。
シャラポワはグランドスラムで勝つことができるのか?
マリア・シャラポワももう30歳であり、妖精と言われた10代・20代の頃のような人気はもう得られないかもしれません。
強引ともいえる主催者側の判断により出場したことで、他の選手からのシャラポワへの敵対心が増して、シャラポワ選手もかなり苦戦することでしょう。
十分なトレーニングを続けてきて、今大会で世界ランキング36位の選手を破ったことは評価できますが、グランドスラム大会で勝つのは容易ではないでしょう。
ライター:kgkg 編集:moz