スピード出世から一転スローペースで、やっと横綱の地位を勝ち取った稀勢の里関。その昇進の経緯と小錦関との比較、負け越せば即引退というその地位のプレッシャーに負けずに頑張ってくれるのか、または引退が早まるのか。今後の活躍に注目です。
スピード出世から一転、スローペースに
稀勢の里は茨城県牛久市出身で現在大関の地位にある30才の関取です。小学生から中学生時代は野球をしていましたが、故鳴門親方(横綱鷹の里)に見いだされて未経験の相撲界に入門しました。
十両昇進は17歳、幕の内昇進は18歳とスピード出世でしたが、大関に上がったのはそれから8年後とスローペースとなり、そして大関在位5年目の2017年初場所で初優勝を勝ち取り、横綱昇進を決めました。
内部規定にはない、異例の横綱昇進!?
今回の稀勢の里の横綱昇進について、はなはだ疑問を感じます。横綱昇進の規定は2場所連続優勝またはそれに準ずる成績となっています。しかし日本相撲協会は内部規定にない、西日本新聞社が独自に行っている年間最多勝を前面に出して、稀勢の里の横綱になる条件を強調しました。
ここで私が思い出すのは「小錦関」です。1991年5月場所で14勝(準優勝)、11月場所13勝(優勝)、1992年1月場所12勝(3位)、3月場所13勝(優勝)と現在の稀勢の里の成績と非常に似ています。是非個人的に今回の件について、KONISHIKIさんのコメントを聞きたいと感じました。
横綱としてのプレッシャーに負けずに、現役を続けられるか
横綱という立場は、負け越せば即引退となります。日本相撲協会が14勝、12勝で連続優勝した若乃花(現在花田虎上)を強引に横綱にした時のことがよみがえります。
横綱というプレッシャーから小兵の若乃花は怪我を押して土俵に上がり続けたために、実勤わずか5場所での引退となりました。
稀勢の里関自身は「私の年齢は30歳だが、体は25歳だ。40歳まで相撲を取る自信がある」と言っています。精神的プレッシャーに弱い人だけに私は横綱になったことで引退が早まってしまうのではないかと心配でたまりません。
ライター:kg 編集:moz