あるお寺がベビーカーによる初詣自粛を要請ました。それは弱者排除・差別ではないかと問題になっています。ベビーカー利用者側のマナーの悪さが呼び起こした事態であり、子育てをしやすい社会、社会的弱者が生きやすい社会とは何かが、改めて問われていると言えるでしょう。
大勢で賑わう初詣でベビーカー使用の自粛を要請したお寺
初詣において、ベビーカーでの参拝を自粛するよう要請するお寺が話題になりました。そこで問題になっているのは、乳幼児をベビーカーに乗せて、大勢の人でにぎわう初詣に来る家族です。
ベビーカーでの参拝は自粛するよう要請するのに、車椅子や杖、補助犬による参拝は不問というのは、ベビーカー利用者に対する差別ではないかと主張する人もいます。
ベビーカー利用者を優遇した挙句、マナーの悪いベビーカー利用者が出没し、それを非難をする世間の声も上がっています。
身体障害者から非難の声
ベビーカー自粛の要請に対して、身体障害者から弱者排除・差別ではないかという声が出て話題になりました。ただ、これはベビーカーと車椅子とを同等に考えている点が疑問に思いました。
ベビーカーは代替手段があり、子どもはいつか歩くことができるため、それまで初詣を我慢すればよい話だが、車椅子利用者はそうではないということです。
車椅子利用者の大半は代替手段がなく、今後歩くことはできない場合が多い。よって、参拝したい時に参拝できるべきだと感じますし、健常者と共に参拝することを認めるか、優遇措置をとっても良いと思います。
ベビーカーの利用というのは一時的なものであり、赤ん坊を寒い中、人ごみの中に連れていくというのも避けた方が良いという意見もあります。
ベビーカーの大きさの分大きなスペースを取り、ぶつかるとかなり痛いので、大勢の人に迷惑をかけてしまうことは避けられないでしょう。そのような理由で、世間の目が厳しくなるのかもしれません。
車椅子の利用者に対し、そのような目で見る人はまずいないと思われます。ベビーカーと車椅子を同等・同様に捉えて述べるのは、少々乱暴だと感じます。
一部マナーの悪いベビーカー利用者が世間の目を厳しくさせているのでは?
結局、ごく一部のマナーの悪いベビーカー利用者が、子育て世代の人々の肩身を狭くする結果に陥っているのではないでしょうか。
ですので、ベビーカー利用者が節度を持って人ごみの中を歩くことが、まず先決だと思われます。
舞台となっているお寺も、元々ベビーカー利用者を排除するつもりは全くなかったということです。人混みの中でベビーカーにつまづいて転んだという事件があり、警察の要請もあって仕方なく「ベビーカー自粛」の看板を出したということです。
子育てしやすい社会に向けて
ベビーカー利用者側が、子育て中である状況に甘えることなく、社会の一員として節度を持ってベビーカーを利用すれば、優遇措置まではとらないかもしれないが、自粛要請といった事態にはならなかったでしょう。
このニュースを通して、ベビーカー利用者側の意識変革が起これば、社会も変わり、子育てしやすい社会に変わっていくことでしょう。
(写真はイメージであり、本文とは関係ありません。)
ライター:aco 編集:moz