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米GM・CEOバーラ氏が、メキシコ新工場計画の撤回要求を拒絶

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世界的な自動車メーカーのGMは、トヨタ、VW(フォルクスワーゲン)に次いで、世界販売台数ランキングで第3位となっています。

トランプ次期大統領はメキシコの新工場の建設について、計画の中止をCEO(最高経営責任者)であるバーラ氏に要求しています。

同様の要求を受けてメキシコ新工場計画を撤回したフォード社とは異なり、バーラ氏はその要求を拒絶しました。トランプ氏はトヨタにも同じ要求をしています。

出典:gm.com

世界第3位の自動車メーカーGM

世界的な自動社会社であるGMは現在ランキングではトヨタ、VW(フォルクスワーゲン)に次ぐ第3位となっています。

史上最低の争いと言われた2016年のアメリカ大統領選挙を制した共和党のトランプ次期大統領は、1月20日の大統領就任式に向けて政権交代の準備を着々と進めています。

8年間続いたオバマ民主党政権の後を受けて、それまでの世界志向からアメリカ至上主義への一転が大きな世界的な懸念となっています。

出典:http://motorbit.com

国内雇用の増加で衰退した産業を回復させる政策

自由主義貿易でかつては世界の市場を席巻したアメリカの自動車業界も近年ではその勢いが衰え、自動車で栄えたデトロイトなどの都市は荒廃しています。

基幹産業の保護は確かに国内の雇用という点では有効な手段ですが、価格競争という現実的な問題では有利に働く点は無く、結局は一時凌ぎの人気取り政策ということになるでしょう。

経済の効率化は雇用とは矛盾する要素です。利益を求めて企業は多国籍化し、その結果として自国の産業が空洞化し、国が衰退したのは1980年代の事でした。今回もこのことから学んでいないと思います。

「強いアメリカ」を掲げて時代に逆行、自国の利益を追求

レーガン氏とトランプ氏が大統領に就任できたのは、低所得層の支持を受けたからですが、両者は「強いアメリカ」というスローガンを掲げている点でも一致しています。

一国だけの繁栄を維持できる時代はもう終わりました。国際協調により、各国の得意分野を活かした政策によって世界的な繁栄を築くべき時代に移行しています。

武力という鎧の重さに負けて東西冷戦が終了したのは90年代になってからですが、一国のみの利益の追求というやり方は時代錯誤であり、時代に逆行していると思えます。

保護主義的な政策は経済を回復させられるか・・?

アメリカの雇用を増加させるというトランプ次期大統領の象徴的な政策だとは思いますが、劇的な製造業を中心とする景気の回復にはつながりにくいと思います。

保護主義的な政策は一時的な効果は上げられても継続するのには費用の負担が最終的に消費者へのツケとして回り、価格競争に敗北する結果となるからです。

一番手っ取り早くかつニュースのネタになる方法を選んだのは当然だと思いますが、このニュースは右傾化する一方のアメリカ社会の典型的な一例だと思われます。

ライター:anb 編集:moz

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